ももたんの発達と解離ライフ

発達障害・解離性障害当事者であるももたんの声をお届けします

孤立する高機能高IQの人たち

こんなことを書くと、様々な思いを馳せ、中にはフラッシュバックなどでつらい思いもする人が出てくるのを承知の上で書く

 

今回のテーマは孤立する高IQの人間の孤立について

 

 

世の中には様々な能力を持った人間が存在する

絵が得意で大きな会場で展覧会を開く人

ピアノが得意でコンクールで賞を取る人

歌を歌うのが上手くて様々なステージに立つ人…

 

上記のような人間は、人に尊敬され、慕われ、羨望の眼差しで見られたりする

子どもたちに憧れを抱かせることもある

若ければ天才と称され、将来を期待される

 

 

わたし自身、小学校に上がるまでは、所謂天才と呼ばれていた

2歳半で1〜10の数字を理解し、4歳で平仮名片仮名をマスター、九九の歌で掛け算の九九は全て覚え、ソルフェージュのおかげか5歳でト音記号ヘ音記号の読み方をマスター、バイオリンを習えば何時間も基礎練習を自ら率先して行い、絶対音感を持ちクラシックを聴いてはオペラを真似して完璧な音程で歌う…

 

そんな子どもであれば、親も期待するものだ

 

結果として小学校に上がって人間関係で苦労し、中学校で精神科受診となって期待していた親を絶望のどん底に突き落とすわけだが…。

 

わたしは中学2年生の時に、子ども用の知能検査、wisc-4を受け、既に飲み始めていた薬でボーッとしながらの検査でIQ110を軽く超える数値を出した。後に薬漬けとなり、18歳で受けたwais-3では朦朧とした意識の中での検査の為全IQ77という知的境界域の数値にまで落ち、更にその後パワハラPTSDの症状を抱えての検査で全IQ95、一昨年5年ぶりに賦活状態を抱え受けた検査では全IQ100。数字だけ見れば一見平均的な数値である

 

これなら普通だし、そんなに困らないのでは…と思われがちだが、最近、全IQ120を優に超える、所謂高IQの人と知り合って、己の困難に気付いた

 

その高IQの友人は、コミュニケーションに難があり、そして周りの同年代の人との価値観の違いに戸惑い続ける人生を送ってきたという

周りの同級生が子どもっぽく幼く見え、話が通じない、自分の考えの意図を説明しても全く理解されない

さらに成績は平均より上だが、語彙力に長けている為、学校の先生を論破してしまうので先生から厄介者扱いされる

大人になってみれば、相変わらず周りの同年代の人が子どもに見えるし、仕事でも相手を論破して嫌われ、資格があってそこそこの大学を出ていても、コミュニケーションが取れず意思の疎通がはかれないので「期待外れ」と言われパワハラ、解雇、職を転々とする…

 

この話はなにもその友人だけに限ることではない。他にもこれに類似した人生を送ってきた人は周りに何人もいるが、その特性を兼ね揃えた殆どが高IQ、もしくはギフテッドなどの人だった

 

そして、わたしも学歴、資格、成績は無いものの、人間関係とコミュニケーション面では完全にこれとマッチしている。思い当たる節は色々あるが、まずわたしの場合、知能検査を受ける際の病状と環境がいつも劣悪だったのと、環境と病状さえ安定していれば数値はこれよりはるかに跳ね上がるだろう、と検査を担当した臨床心理士の見解の説明を受けている

もしかしたらだが、自分もその高IQの友人と同じ類に入るのかもしれない、と思った時、全ての辻褄が合った

 

高IQ、ギフテッドの人間が何故、知能指数が高いはずなのに孤立していくのか

 

これはもう一言で言うと「知能指数が高いが為に周りと合わせるのが極端に苦手」だということに他ならないのでは、と思う

 

知能指数が高ければ必然的に語彙力もあるし、物事を察したり状況を把握する力も持ち合わせているだろう。だが仮にこれを子どもに当てはめるとどうだろうか

 

大人びた雰囲気、子どもとは思えない語彙力、大人を難なく論破…

 

はっきり言って普通の同年代の子どもからしたら「なんだこいつ」と思われても仕方ないのだ

 

それが次第にいじめにあうようになったり、変わった子、変な子と見られるようになったり、中には怖がられてしまうことになるのだ

 

そうなってしまった高IQの子どもは1人で過ごすことが多くなる

図書館で本を読み続けたり、同級生を避けて1人で勉学のみに集中する子どももいる

そうなると成績は上がるが他者とコミュニケーションをとる機会が減ってしまう

 

そう、既にこの時点で孤立は始まっているのだ

 

だが本人はそれが居心地が良いと思いこんでいるため、大学などを出て資格を取り、いざ就活!就職!となった時、面接では愛想良く振る舞い、人事の期待を買い、無事採用され仕事を始めると、今度は他者とのコミュニケーションを取ってこなかったが為に、周りの同僚と意思疎通がはかれない、上司を子どもの頃と同じく論破、そしてパワハラが始まったり、解雇に追い込まれたりして自己肯定感はだだ下がり

鬱などを発症して精神科を受診、検査をして、そこで初めて己の困難の原因に気付く人も多いが、時すでに遅し。鬱は厄介なことに、なかなか治らず、一度落ちた自己肯定感は簡単には戻ってこない

年単位での治療を続けて、気付けば治療費、カウンセリング料金がかさばって貯金も底をつき、失業手当、傷病手当、障害基礎年金などだけではやっていけなくなり、生活保護になってしまう高IQ当事者もいる

 

 

「IQ高いの羨ましい」

「自慢してるの?」

「どうせ困ってることなんて無いでしょ?頭良いんだし」

 

高IQの人間が浴びせられる言葉は、実際本人たちにとっては苦痛で、厳しい世間の偏見と、高IQならではの見える世界の違い、価値観の差、高IQだからこそ抱えている独特の困難は、周りの人間からは計り知れないものなのだ

 

そして、孤立する高IQの人間は、高IQ同士だと案外コミュニケーションが取れたり、協調性をはかれることができる場合もある

 

それを物語るのが、メンサ会員だと思う

 

メンサの人間は、殆どと言って良いほどメディアに現れない

テレビっ子だったわたしも、知っているのは脳科学者の中野信子先生くらいで、あとは全くきいたことが無い

 

これはあくまで憶測に過ぎないのだが、メンサ会員など高IQ同士ではつるんだりある程度のコミュニケーションはとっていて、表に出れば自分たちとは違う価値観の人間で溢れている為、メンサ会員含む高IQ、ギフテッドなどであることすら隠してひっそりと息を潜めているのでは、と思う

 

わたしにはギフテッドの知人もいるが、その知人も職場で孤立し、鬱を発症してしまった。発達障害も持っているので、今は資格を持っていながら障害者雇用で働き、低い賃金しか与えられてないという

 

 

高IQだからこその独特の困難は本人たちにしかわからない

それと同時に高IQの人は平均もしくは平均以下の知能指数の人たちの世界も知らずに生きてきているのだ

 

高IQ当事者と平均もしくはそれ以下の人間がお互い歩み寄るには、まだまだお互いの理解も不十分な上に、それぞれの世界の完全なる再現も体感することはまず不可能なことから、合わせることも困難な為、それぞれがそれぞれの世界でどう上手く生き延びていくかを考える他は、現時点では無いのではと思う